今回は、新日本プロレスが2026年1月4日に東京ドームで開催する“イッテンヨン”こと『WRESTLE KINGDOM 20』で、プロレスデビューが予定されているウルフ・アロン選手についてまとめます。
デビュー戦の相手は、HOUSE OF TORTUREのEVIL。いきなり“悪の洗礼”が濃厚なカードで、勝敗だけでなく試合運びにも注目が集まっています。
この記事では、①ウルフ・アロン選手は、プロレスデビュー戦は勝てそうか、②必殺技は何になりそうか、③どんな練習をしているのかを、分かっている事実と予想を分けながら見ていきます。
もくじ
ウルフ・アロン選手のプロレスデビュー戦はどうなるか予想!
2026年1月4日に開催される『WRESTLE KINGDOM 20 in 東京ドーム 』ではウルフ・アロン選手はEVIL選手との試合が発表されます。
初戦は“ウルフの強さを見せる展開”が本線になりそうですが、EVIL側は介入も辞さないスタイルのため、波乱の要素も考えられるでしょう。
そこで、今回は当日どうなるのか、また試合コスチュームはどうなるのか、などについて予測をしていきます。
試合結果はウルフ・アロン有利が濃厚。ただし“悪の介入”は要注意
まず、結論から言うと、デビュー戦はウルフ・アロン選手が“勝つ筋書き”になりやすいカードです。新戦力の初登場では、まず強さを印象づけて「次も見たい」と思わせるのが定石だからです
プロレスというのは格闘技の側面も強くありますが、基本的には舞台劇やヒーローショーに近いものがあります。
その舞台劇の中では、新しいヒーローがいかに強大で屈強なのかを、見せつけることはかなり必要なテーマと位置づけられています。
したがって、新日本プロレスとしては、『WRESTLE KINGDOM 20 in 東京ドーム 』で引退する棚橋弘至選手に変わる次世代のエースとしてウルフ・アロン選手の存在感を押し出すことが予想されます。
そのためには、団体のトップヒールであるEVIL選手をぶつけることで、ウルフ・アロン選手の強さを引き立たせる必要があります。
ただし、今回の相手はEVIL。HOUSE OF TORTUREに所属し、反則や介入を辞さないファイトスタイルで知られています。
公式でも“悪の洗礼”という言葉が使われているように、クリーンな一方的勝利ではなく、試合中盤で苦戦する展開も十分考えられます。
なので予想としては、
- 勝敗はウルフ有利
- ただし試合中盤に介入で苦戦
- 最後に“柔道バックボーンを感じさせる一撃”で押し切る
このような流れになるのではないかと考えられます。
試合当時のコスチュームは柔道着かリングタイツか
結論としては、柔道着そのままよりも「柔道要素を感じるガウン+リング用コスチューム」の線が濃厚です。
プロレスは技を受けたり、ロープを使ったり、体を大きく見せたりする場面が多いので、動きやすさと安全性が最優先になります。
ただ“柔道家ウルフ・アロン”の印象は武器なので、入場時のガウンやデザインで柔道要素を残す、という形になるかもしれません。
どちらにしても、柔道家ウルフ・アロンのバックボーンを感じさせるデザインになる可能性は高く、入場シーンから会場を大きく沸かせることでしょう。
しかし、過去には、アントン・ヘーシンクといわれる選手が柔道着そのままで試合をしていたこともあるので、柔道着そのままで試合をする可能性も否定はできません。
こういった細かい部分もまた、ウルフ・アロン選手からは目が離せませんね!
試合内容は柔道技がどれだけでてくるのか
試合内容については、ウルフ・アロン選手のバックボーンである柔道が、どのようにプロレスの中で表現されるのかが最大の見どころです。
プロレスでは、柔道由来の動きがすでに多く取り入れられてきました。
柔道の投げ技『裏投げ』は多くのプロレスラーが愛用。
現在はハリウッド俳優として活躍するドウェイン・ジョンソンことロック様がロックボトムとして使用し、映画でもこの技を使うシーンが何度かパロディにされていました。
投げ技だけではなく、関節技も多く柔道から使用され、腕挫十字固めはアームバーとして、トマソ・チャンパ選手などに愛用されています。
実際、ウルフ・アロン選手のデビュー戦の対戦相手となるEVIL選手の得意技である「EVIL」が柔道の大外刈りをベースにしているといわれています。
今回のカードは柔道的な攻防が自然に成立しやすい組み合わせとも言えます。
ウルフ・アロン選手が得意とする投げ技が、どの場面で使われるのか。単発の大技というよりも、試合の流れを作る“説得力のある攻防”として使われる可能性が高いでしょう。
ウルフアロンのプロレス必殺技は何!?
では、ウルフ・アロン選手の必殺技(フィニッシャー)は何になるのでしょうか。
2020年東京オリンピックで金メダルを獲得した際、彼が勝負を決めた技の一つが大内刈りでした。この技は彼の代名詞とも言える存在です。
ただし、プロレスでは「見栄え」や「分かりやすさ」も重要になるため、大内刈りそのものが必殺技になる可能性は高くありません。
実際には、流れを作るための強い一手として使われる場面が多くなりそうです。
フィニッシャー候補としては、関節技や締め技が考えられます。
中でもキムラロックは、柔道とプロレスの歴史を象徴する技でもあり、あくまで候補の一つですが使われれば大きなインパクトを残すでしょう。
この『キムラロック』は、現在は世界最大のプロレス団体WWEで文字通り最強格の選手の一人として活躍するブロック・レスナー選手が使用している必殺技の一つとなっています。
この技を最初に使用していたのは、初期の日本プロレス界に参戦した伝説の柔道家・木村政彦選手で、この技を使い、ブラジリアン柔術家のグレイシー一族の一人エリオ・グレイシーを破ったことがありました。
かつて柔道の世界にその名ありとされた、木村政彦選手へのオマージュとしてキムラロックを使用される可能性があります。
もちろんこれはあくまで予想であり、本当に使用されるのか、これについては不明となっています。
ウルフ・アロン選手の必殺技/フィニッシャーがどうなるのか、今後も目が離せませんね!
ウルフアロンのプロレス転向にファンの期待と不安が集まる理由
ウルフ・アロン選手にプロレスファンが寄せる期待と不安はどのようなものでしょうか。
ここでは、彼の肩にかかる期待と不安について解説していきます。
期待:次世代のプロレス界を代表するエースになることへのファンの
近年、新日本プロレスはエース級の選手が相次いで離脱・海外の団体に引き抜きをされることに苦戦していました。
特に、団体の未来であったオカダカズチカ選手が、アメリカ第二の団体であるAEWに引き抜かれたことは悪夢といっても過言ではありませんでした。
かつて、90年代までは、日本の市場は世界最大のプロレス・格闘技市場ともいわれていましたが、それももう過去の話です。
海外の団体が力をつけ、日本の団体はエース級の選手を引き抜かれる、そのようなことが多く続います。
そんな中、五輪で活躍したウルフ・アロン選手がプロレスデビューをすることはまさに業界の未来ともいえ、新日本プロレスの新時代のエースとしてウルフ・アロン選手に多くの期待が寄せられる形となりました。
ウルフ・アロン選手の背中には多くの重圧・責任・未来がかかっている、ファンは少なくとも彼に大きな期待をしていることは間違いないといえます。
不安:アスリート転向組がつまずいた歴史がある(小川直也/北尾のケース)
ウルフ・アロン選手に不安の声が出る背景には、過去に他競技のトップアスリートがプロレス転向後につまずいた例が存在することがあります。
代表的なのが、元柔道家の小川直也選手です。
五輪や世界選手権で輝かしい実績を残した小川選手は、1999年1月4日、当時の新日本プロレスのエースだった橋本真也選手に勝利しました。
しかし試合後、飛行機の真似をしながら放った発言がファンの強い反発を招き、この出来事は「1.4事変」として現在まで語り継がれています。
この一件は小川選手の評価を大きく分け、その後のプロレス人生にも少なからず影を落としました。
もう一人が、元横綱の北尾光司選手です。
大相撲で頂点を極めた北尾選手は、プロレス転向時に非常に大きな期待を集めましたが、試合内容への不満から短期間で新日本プロレスを離脱。
その後参加したSWSでは、1991年の神戸大会で対戦相手とうまく試合を組み立てられず、感情的な言動によって途中退席する事態となりました。
この出来事は、プロレスという競技そのものを軽視していると受け取られ、大きな問題となりました。
これらの事例に共通しているのは、競技としての強さだけでは、プロレスの世界で必ずしも成功できないという点です。
プロレスは勝敗以上に、相手との呼吸、観客への見せ方、業界や文化への理解が求められる特殊な世界でもあります。
こうした歴史を知っているファンだからこそ、ウルフ・アロン選手に対しても
「本当にプロレスに適応できるのか」
「同じ失敗を繰り返さないか」
という不安を抱くのは、決して不自然なことではありません。
それでもウルフアロンは成功する可能性が高いといえる理由
結論から言うと、ウルフ・アロン選手は、過去につまずいたアスリート転向組とはスタート地点が明確に違います。
その違いが、本人の言葉からもはっきりと伝わってきます。
プロレス転向について、ウルフ・アロン選手は次のように語っています。
「周りの練習生の動きを見ている。今まで柔道しかやってきてないので。柔道でのクセみたいなものがあって、気持ち的な部分でもトップとしての自尊心があるじゃないですか。
体の動きにしても柔道家っぽい動きになっているところがあるので、そういったものを一回捨てて、柔軟になっていかなきゃいけないなって。
変なプライドって本当に邪魔になるだけなので。一から柔軟に考えて、新しい自分の形というものを作らなきゃいけない」
出展:ナンバーウェブ
この発言から伝わってくるのは、「強さを証明しに来たアスリート」ではなく、「プロレスという世界に適応しようとしている新人」としての自覚です。
過去につまずいた転向組の多くは、競技での成功体験を“手放せなかった”ことが、結果的に壁になりました。
しかしウルフ・アロン選手は、その壁がどこにあるのかを、すでに自分の言葉で説明できています。
これは、転向組としては非常に大きなアドバンテージです。
成功例も存在する。鍵は「プライドの扱い方」
一方で、他競技からプロレスに転向し、成功した例がないわけではありません。
代表的なのが、WWEで活躍した カート・アングル です。
アングルは五輪金メダリストという圧倒的な実績を持ちながら、プロレス転向後はアマチュアレスリングの動きを土台にしつつ、プロレス的な表現を積極的に取り入れました。
さらに、自身の輝かしい経歴を「誇示する強さ」ではなく、「いじられるキャラクター」として使い、ヒールとして成功した点も特徴的です。
重要なのは、彼が
「過去の実績にしがみつかなかった」
という点です。
競技の強さを“武器”として残しつつも、
プロレスの文法に合わせて自分を作り直したからこそ、長くトップで活躍できました。
この姿勢は、
柔道金メダリストとしてのプライドを一度手放し、
「一から学ぶ」と語るウルフ・アロン選手の姿勢とも重なります。
だからこそ、
ウルフ・アロン選手がこの謙虚さを保ち続ける限り、プロレスの世界で成功する可能性は十分にある
そう考えるファンが多いのも、自然な流れといえるでしょう。
ウルフ・アロンのプロレス練習内容は?ロープワークやスパーの様子
結論から言うと、ウルフ・アロン選手は現在、ロープワークや受け身など、プロレスの基礎を一つずつ体に覚え込ませている段階です。
いきなり派手な技に走るのではなく、土台作りを最優先している様子が伝わってきます。
実際に公開されている情報では、ロープを使った動きや基本的な受け身の練習に取り組む姿が確認されています。
ロープワークは、ロープの反動や位置取りを体に染み込ませるための基礎練習で、試合のスピード感や技の見栄えを大きく左右する重要な要素です。
一見地味に見えますが、
- 相手の技を大きく見せる
- 自分の攻撃にスピードと迫力を出す
- 試合全体の流れをスムーズにする
といった点で、プロレスラーの完成度がはっきり表れます。
さらに注目されたのが、棚橋弘至 選手との公開スパーリングに対する評価です。
プロレスのトップで長年戦ってきた棚橋弘至選手が、感覚的な部分で“強さ”を即座に感じ取ったという点に、大きな意味があります。
まだデビュー前の段階で評価されていることは、ウルフ・アロン選手が持つフィジカルと瞬発力が、すでにプロレスの土俵でも通用し始めている証拠だといえるでしょう。
まとめ|ウルフアロンのプロレスデビュー戦は「勝てるか」より「何を残すか」が注目点
ウルフ・アロン選手のプロレスデビュー戦は、勝敗以上に「どんな可能性を見せられるか」が問われる一戦になりそうです。
必殺技はまだ流動的で、プロレス特有の間や動きも発展途上。
それでも、ロープワークなど基礎を積み重ねる姿勢や、公開スパーリングで
棚橋弘至 選手から「組んだ瞬間に勝てないと思わせる圧」と評価された点は、大きな材料といえるでしょう。
基礎を学ぶ段階で、すでに“本物の圧”がある。
この条件がそろった転向組は多くありません。
2026年1月4日、東京ドーム。
ウルフ・アロン選手が刻む第一歩が、「これからを見たい」と思わせるものになるかどうかに注目です。
FAQ|ウルフアロンのプロレスデビュー戦でよくある疑問
Q1. ウルフアロンのプロレスデビュー戦は勝てる可能性が高い?
A. 展開としては“ウルフ有利”になりやすいと見られます。
デビュー戦は新戦力の強さを印象づける流れが多いからです。ただし相手がEVILのため、介入などで試合が荒れて苦戦する展開も十分ありえます。
Q2. ウルフアロンのプロレス必殺技はもう決まっている?
A. 現時点で正式な必殺技(フィニッシャー)が公表されているとは限りません。
関節技や、投げから押さえ込み・締めにつなぐ形が初戦向きと予想されます。
Q3. 柔道技はプロレスでどれくらい使われそう?
A. 柔道技だけになるわけではありませんが、要所で使われる可能性は高いです。組みの強さや崩しの圧が、試合の説得力として生きやすいからです。
Q4. ウルフアロンのプロレス練習内容はどんなもの?
A. ロープワークや受け身など、プロレスの基礎を重点的に学んでいる段階とされています。派手な技よりも、試合を成立させるための土台作りを優先している流れです。
Q5. 棚橋弘至の評価は本当に高いの?
A. かなり高い評価が伝えられています。
公開スパーリングについて、専門メディアで“圧”や瞬発力を評価する趣旨の表現が紹介されています。まだデビュー前でも「組んだ瞬間の強さ」が話題になっている点は注目ポイントです。
Q6. アスリート転向組はやっぱり失敗しやすい?
A. 失敗例はありますが、条件次第です。競技の強さだけでなく、プロレスの見せ方や文化への理解が重要になります。ウルフアロン選手は「学び直す姿勢」を示している点が期待材料です。