現在ネットで大きな話題を集めているアニメ『タコピーの原罪』第2話。
1話から重く衝撃的な展開が続く本作ですが、今回は「愛犬の喪失」「暴力」「笑顔の皮肉」という、さらに心を抉るエピソードが描かれます。
この記事では、第2話のあらすじや衝撃的なシーン、SNSでの反応、そして物語の深層に迫る考察まで詳しく解説します。
※本記事にはネタバレを含みます。未視聴の方はご注意ください。
もくじ
タコピーの原罪アニメ2話ネタバレ
第2話は、タコピーの優しさが最も残酷な形で実を結ぶエピソードです。
チャッピー喪失からまりなの死、そして笑顔の皮肉まで、一連の出来事を時系列で解説します。
チャッピーの悲劇
タコピーが地球に来て一週間が経ちました。
彼は、しずかちゃんから「以前は父親がいた」「チャッピーはその父が残したもの」と聞かされます。
いじめられていたしずかに代わり、まりなの攻撃を受けていたタコピーも、次第に彼女への恐怖を感じるようになっていきます。
ある日、しずかとタコピーは愛犬チャッピーの散歩中にまりなと遭遇。
まりなはしずかを罵倒し、チャッピーは主人を守るためにまりなに噛みついてしまいます。
騒ぎを聞きつけた周囲の大人たちは、チャッピーを捕らえ保健所へ連れて行ってしまいます。
この出来事にショックを受けたタコピーは、以前使用した「過去の撮影時点に戻るカメラ」で事態の回避を試みます。
散歩ルートを何度も変え、まりなとの遭遇を避けようとしますが、まりながしずかを尾行していたため、どうしても避けることができません。
結果的に、チャッピーを救うことはできませんでした。
崩壊する家庭
チャッピーが保健所に送られたことについて、しずかの母は「あの犬は夫が勝手に残したもの。夫のところに行っただけ」と冷淡に語り、まりなの親への謝罪だけを気にかけ、すぐに風俗の仕事へと戻ってしまいます。
一方、まりな自身も家庭環境が崩壊しつつあり、母は父に「早く帰ってきて」と懇願するも、父は逆上して拒絶。
そんな不満を抱えたまりなは、いじめをさらにエスカレートさせていきます。
森での悲劇
しかしチャッピーを失って無反応になったしずかに苛立ちを募らせたまりなは、しずかの帰り道を先回りして森へ連れ込み、「寄生虫」などと罵倒しながら暴力を加え始めます。
タコピーは物陰から様子をうかがっていましたが、まりなの挑発に怒りを爆発させ、「軽く殴る」つもりで攻撃。
しかしタコピーの一撃はまりなを殺してしまい、しずかのために人を殺めてしまったことに茫然とします。
それにも関わらず、しずかは「やるじゃん!」「魔法みたいだった!」と称賛し、「まりなちゃんがいなくなった方がいい」と笑顔で語ります。
タコピーはしずかの反応に少しうれしさを覚えながらも、やはり人を殺したことの重みを抱えたまま…。
しかし、本当の地獄は、ここから始まるのでした。
愛犬家は視聴するのに要注意
チャッピーが奪われるシーンは、ペットを飼った経験のある人には特につらい描写です。
視聴中に強い精神的ショックを受ける可能性があるため、心の準備をして臨むことをおすすめします。
SNSの反応
放送後、国内外のSNSでは「つらい」「衝撃的」といった感想が溢れました。
ここでは、X(旧Twitter)や海外フォーラムから印象的な声をピックアップします。
国内外ともに「重い」「つらい」の声が多数
- 「1話から重かったけど、2話はさらにエグい…見終わった後放心状態」(X、国内ユーザー)
- 「タコピーの純粋さが逆に辛い。どうしてこうなるの?」(Reddit、海外ファン)
- 「しずかちゃんの行動が怖すぎるけど、どこか共感してしまう」(X)
- 「タコピーの無垢さが悲劇を加速させてて、見てて胸が痛い」(X)
賛否の分かれる意見
- 否定的:「救いがなさすぎる。精神的にキツい人は注意」(X)
- 肯定的:「こんなに心を揺さぶられるアニメ久しぶり」「容赦ない展開が魅力」(X)
このように様々な意見が確認されます。
考察:タコピーの原罪2話が突きつけるテーマ
このエピソードは、単なる鬱展開では終わりません。
大人の無責任、父性の不在、そして善意が暴力に変わる瞬間など、多くのテーマが浮かび上がります。
しずかの母親はなぜチャッピーを飼い続けていたのか
母親は「チャッピーは夫が勝手に残したもの」と語りますが、育て続けていた事実からは別の意図も見えてきます。
原作のあとがきアートには、母親がチャッピーにエサを与えているシーンがあり、実はしずかの見えないところで世話をしていたことがわかります。
これは一つの説ですが、もしかしたらしずかの母はしずかの父親(元・夫)に未練があったのかもしれません。
チャッピーの存在が、彼とのつながりを感じさせていた可能性もあるのです。
しかしチャッピーが保健所に送られた時、母親は淡々と受け入れました。
このことから、母親の本音は「もうどうでもいい」という投げやりなものだったのかもしれません。
ちなみに、しずかちゃんの母親は生活保護をもらっているという設定であったとおもいますが、いくら仕事をして生活保護をもらっていても、犬を飼い続けることは結構難しいのが現実となっています。
元々しずかちゃんの家が生活保護をもらっているというのも、あくまでまりなが言い出したことであって真実かどうかは定かではない部分が多くあります。
父性の不在
本作『タコピーの原罪』ですが、徹底して父親という存在が排除されています。
これは90年代アニメ『エヴァンゲリオン』の母性欠如構造とも対比でき、時代背景を感じさせます。
タコピーの“無垢な暴力”
善意の行動が致命的な暴力に変わる瞬間。
ハッピー星人という身体能力差が、悲劇を加速させました。
ブラックユーモアとしての残酷さ
2話では、タコピーが何度もチャッピーを救おうと奮闘するものの、毎回失敗に終わります。この繰り返しによって、視聴者は次第に“滑稽さ”すら感じてしまうでしょう。
こうした展開は1話にも見られます。ストーリーの題材は重く、無垢な命を救おうとする主人公の努力が報われない――という悲劇的な内容でありながら、どこかブラックユーモアを感じさせる演出がなされているのです。
極端なストレス描写やグロテスクな展開が、ギャグとして機能するという現象は、ホラー映画でもよく見られます。
たとえば、サム・ライミ監督の『死霊のはらわた2』や『キャプテンスーパーマーケット』がその好例です。このシリーズに登場する主人公・アッシュは、何度も同じ過ちを繰り返し、最終的にはタイムスリップに失敗して、人類崩壊後の世界で目を覚ますというオチを迎えます。展開だけ見れば悲惨ですが、そのあまりのバカバカしさに観客はつい失笑してしまいます。
『タコピーの原罪』も、こうしたブラックな笑いの効果を意図していると言えるでしょう。
さらに印象的なのは、タコピーがまりなを殺した直後の演出です。流れるBGMは、なんとクラシック音楽の《ヴィヴァルディ「春」》。殺人という衝撃的なシーンに対し、あえて明るく快活な曲を重ねることで、皮肉や不気味さが際立ちます。結果として、後の展開への不穏な予感を巧みに漂わせているのです。
ちなみに、アントニオ・ヴィヴァルディ作曲の『春』は以下のような曲です。
今後の展開予想
まりながいなくなったことで訪れる一時的な平穏。
しかし、それは新たな暴走や罪の芽生えの始まりかもしれません。今後の展開を予測します。
しずかの暴走
二話の終盤でしずかちゃんは、まりなという枷を失いました。
そして、しずかに忠実なタコピーは高い技術力と戦闘力を有していることを知ってしまいました。
これは今後、もしかしたらしずかちゃんが暴走していく可能性があるのではないかということを予測させられます。
いつもいじめられていたしずかちゃん、しかし、そんな彼女がタコピーという圧倒的な存在を仲間にした、このことは後々大きなしずかの性格が徐々に暴走していく可能性を秘めています。
果たして、しずかちゃんとタコピーに幸せな結末はあるのでしょうか?
今後も目が離せませんね。
タコピーの償い
タコピーは、人を殺してしまいました。
もうこのことは覆ることはありません。
そして、タコピーも今後の展開次第では、命を奪ったことを償う展開になるかもしれません。
果たして、彼自身も罪人となったことでどうなるか、目が離せませんね、
まとめ
『タコピーの原罪』第2話は、いじめ・家庭環境・喪失・殺人など、重く過酷なテーマが畳みかけるように描かれました。
SNSでも「つらいけど目が離せない」という声が多く、作品の持つ強いメッセージ性が話題を呼んでいます。
今後、しずかとタコピーがどのような結末を迎えるのか――。
引き続き、注目していきましょう。