『タコピーの原罪』第3話は、これまで以上に重く衝撃的な展開となりました。
しずかの狂気が際立ち、東の承認欲求が歪んだ形で爆発し、そしてタコピーは自らの罪を痛感していきます。
この記事では、3話のあらすじネタバレに加えて、キャラクターの心理や「告解」というタイトルに込められた意味を深掘り。
※本記事には重大なネタバレを含みますので未視聴の方はご注意ください。
もくじ
タコピーの原罪3話あらすじネタバレ感想!
第2話で山奥にてまりなを殺してしまったしずかとタコピー。そこへ偶然、しずかのクラスメイト・東(あずま)くんが現れます。東くんは2人の姿と、横たわるまりなの遺体を目撃。さらに、普通の人間には見えないはずのタコピーまでも確認してしまいました。
タコピーは道具を装着していないと、一般人にも姿が見えてしまうことが判明します。しずかは動揺しつつ、「どうすればいいのか分からない。東くんなら分かるよね」と問いかけますが、東くんは冷たく「自首したほうがいい」と返答。するとしずかは「東くんって頭いいね」と褒め、東くんはわずかに嬉しそうな表情を見せます。
それでも自首を勧める東くんでしたが、「お願い、東くんしかいないの」と懇願され、しぶしぶ遺体の隠蔽に協力することに。表向きは優等生の東くんですが、実は他人からの称賛に飢えていました。
東くんはしずかちゃんに惚れているらしく、しずかちゃんの顔を見つめ照れていました。
ある意味では、しずかは東君を利用する形となっていたのでした。
そんな東くんはタコピーの存在にイラつき「タコ」と呼び捨てにして邪険に扱うものの、タコピーはそのことに気にも留めていません。
3人はまりなの遺体をカプセルに入れ埋める計画を立て、タコピーは道具でまりなに変身し、しばらくまりなの家庭に潜入します。タコピーまりなの存在により、しずかへのいじめは自然消滅。やがてしずか・東・まりな(正体はタコピー)の3人は仲良くなり、夏休みにしずかの父に会いに東京へ行く計画を立てます。しずかはまだ、愛犬チャッピーが父の元にいると思い込んでいました。
公園で打ち合わせをしていると、東くんの兄が現れます。兄は明るく親しげな性格で、アルバイトで指輪を買うなど年相応の生活を送っていました。しかし東くんは兄に嫉妬し、「どうせ彼女の指輪が欲しいだけだ」と吐き捨てます。そんな東くんにしずかは「じゃあ盗めばいいじゃない」と言い放ち、兄の指輪を奪う計画を持ちかけますが、これは失敗。3人は再び日常を過ごします。
タコピーはまりなとして暮らす中で、まりなの家庭の実情を知ります。両親は口論が絶えず、父は母を罵倒し、母は涙を流すばかり。事情を知らないタコピーは「仲の良い夫婦」と勘違いしていました。
やがてまりなの家庭で、離婚調停の話が出た際、父が「まりなもパパのところに行きたいよな」と言ったことで、タコピーは「パパ=しずかの父」と誤解し、「パパのところに行きたいっピ」と発言。
母は娘が別人だと気付き、二人きりになるといきなり、「昔はそんな子じゃなかった」といわれて複数回母にビンタされます。
恐怖にかられるタコピー、そんな彼にすがるようにまりなの母は「あなたが誰かは知らないけど娘をかえしてください」。
号泣するまりなの母をみて、タコピーはまりなを殺したことに対する後悔に襲われていくのでした。
同じ頃、山奥に埋めたまりなの遺体入りカプセルが発見されます。3人はそれを回収することを忘れていたのです。
真実が明るみになるときが刻一刻と迫っていました。
SNSの反応は
タコピーの原罪の3話におけるSNSの反応は以下のようになっています。
タコピーを「迷惑なドラえもん」と評する声もありました。
これは的確な表現といえるでしょう。
というのも、主人公が「しずかちゃん」である点など、本作が『ドラえもん』を意識した作品であることがうかがえます。
考察・タコピーの原罪3話で気になった部分
それでは、タコピーの原罪3話における気になった部分・あるいは視聴者が気になるであろう部分について、様々な考察をご紹介します。
最後までお楽しみください。
優等生・東君の心の闇
第三話では、これまで脇役・傍観者として登場していた東くんが、ついに物語に深く関わってきます。
一見すると真面目な優等生の東くんですが、実は心に闇を抱えた人物です。
家庭内では兄と比較され、「なんでお兄ちゃんにできてあなたはできないの?」と繰り返し責められたり、テストで100点が取れなかったことでおやつのパンケーキを没収されるなど、母親から冷酷な扱いを受けています。
こうした環境が原因で、東くんは兄に強い嫉妬心を抱くようになりました。
表向きは仲の良い兄弟に見えますが、少なくとも東くんは兄に対して激しい嫉妬を抱いていることがわかります。
また、常に他人と比較される環境で育ったためか、東くんは自分より頭が劣ると判断したタコピーには徹底的に冷たく接します。
これは、東くんが一見優等生に見えても、自分より格下だと判断した相手には容赦なく冷淡になることを暗示しています。
しずかちゃん=ファム・ファタール説
本作の主人公・しずかちゃんは、アニメ第3話でついに残酷な一面を見せます。
例えば、関係のない東くんに「東くんお願い、助けて」と懇願し、無理やり隠ぺい工作の手伝いをさせたり、彼が兄に嫉妬していると知ると「指輪を盗めばいいんじゃない」と唆すような発言をします。
東くんはしずかちゃんに好意を抱いており、その感情につけ込むように彼を堕落させていくのです。これは東くんに限らず、タコピーに対しても同様で、思わせぶりな態度で意図的に操ろうとしているように見えます。
それが計算された行動なのか、無意識のものなのかは断定できません。しかし、しずかちゃんは確かに東くんの好意を利用し、彼を悪の道へ引きずり込もうとしているように映ります。
ここで余談ですが、1940〜50年代のアメリカで流行した犯罪映画のジャンルに「フィルム・ノワール」があります。これは犯罪者や私立探偵が闇の世界に堕ちていく様を描いた作品群で、後の1960年代以降の芸術映画運動「ヌーヴェルヴァーグ」にも影響を与えました。
フィルム・ノワールには必ずといっていいほど「ファム・ファタール(運命の女)」が登場します。美貌で主人公を惹きつけ、混沌とした闇社会へ引きずり込む存在です。
しずかちゃんは、タコピーや東くんにとって、まさにファム・ファタールと言えるでしょう。
まりなもやはり毒親の被害者だった
第3話では、まりなの家庭環境がより明らかになります。
まりなの家は非常に荒れており、父親は母親に対して「寄生虫」「生産性がない」などの罵詈雑言を日常的に浴びせています。
一方、母親はカーテン用のタッセルを購入する際、「eco素材で作る」といったチラシの文言に惹かれるなど、いわゆる“世田谷自然系”のスピリチュアル思想に傾倒している様子が描かれます。
さらに、母親はまりなに対し「まりなはママの味方だよね」と、精神的な圧力をかけ続けていたことも示唆されます。
キャバクラや外食に明け暮れる父親。
そんな父に苦しめられ、現実逃避のようにスピリチュアル趣味へと走る母親。
このような環境で育ったまりなが、他者を攻撃するいじめっ子になってしまったのも、ある意味では必然だったのかもしれません。
今後の展開はどうなるのか
それでは『タコピーの原罪』3話以降の展開はどのようになっていくのでしょうか。
今後の展開がどうなるかを予想していきましょう。
しずかちゃんの父との再会はどうなる
しずかちゃんは、母親の「チャッピーは父親のところにいる」という言葉を信じています。
そのため、父に会うため、チャッピーに会うために東京へ行くことを目指しています。
しかし、それは本当に良いことなのでしょうか?
しずかの母親はすでに父親と離婚しており、父親が別の家庭を持っている可能性も十分にあります。
もしそれを知ったとき、しずかちゃんはどう感じるのでしょうか。
さらに、チャッピーがすでに保健所に送られ、父親のもとにはいないという残酷な事実を知ったとき、しずかちゃんはどのような気持ちになるのでしょうか。
この先の展開は、次回の放送で明らかになるでしょう。
明かされた真実
3話では、ついに隠していたはずのまりなの死骸が入ったカプセルが発見されてしまいます。
これにより、しずかちゃんとタコピーが行った行為の真実や、まりなちゃんと入れ替わっているタコピーの正体が明らかになるかもしれません。
さらに重要な「写真を撮った時期に戻れるカメラ」は故障してしまい、もう使えなくなってしまいました。
果たして二人の運命はどうなるのでしょうか。
今後も目が離せません。
まとめ・関連記事
今回は、タコピーの原罪3話について様々な情報をご紹介しました。
とうとうばれてしまったまりなの死骸、そして東京に行くことでしずかちゃんは真実をしってしまうのか、様々な情報と思惑が交錯する3話ですが、一体4話ではどのようになってしまうのでしょうか。
これからもタコピーの原罪から目が離せませんね。