「夫なんて、死んでくれればいいのに」
そう吐き捨てる妻たちの言葉から、この物語は始まりました。
でも、怒りや憎しみの奥にあったのは、誰よりも“分かってほしい”という願いだったのかもしれません。
すれ違い、裏切り、孤独のなかで壊れていった夫婦たちは、第11話でそれぞれの「答え」にたどりつきます。
- 支配から解き放たれた妻
- 愛ゆえに相手を手放す夫
- 偽りの家族像を脱ぎ捨てた母
- そして、“死ね”という言葉を心のうちに秘めながらも、もう一度向き合おうとする夫婦…
本記事では、そんな複雑な人間関係を整理できる最新相関図とともに、
それぞれの夫婦が辿った「再生」か「崩壊」かの分岐点をキャラ別に丁寧に解説します。
最終回目前、"死ねばいいのに"というセリフの真意が、浮かび上がってきます。
もくじ
夫よ死んでくれないかドラマのキャスト相関図!

時が進むにつれて・・・

💡 この図は第11話終了時点の内容をもとにしたものです。最終回放送前の整理にお役立てください。
「夫よ、死んでくれないか」のキャスト一覧
キャスト | 役名 | 役どころ |
安達祐実 | 甲本 麻矢 こうもと・まや | 大手デベロッパーに勤務。 結婚したことがキャリアアップの妨げに感じている。 |
相武紗季 | 加賀美 璃子 かがみ・りこ | 夫の異常すぎる偏愛に悩んでいるが、大恋愛の末のスピード婚がゆえに誰にも相談できずにいる。フリーライター。 |
磯山さやか | 榊 友理香 さかき・ゆりか | 日常的な夫のモラハラに苦しんでいるが、「理想の家庭」にも縛られている。 夫に対する殺人未遂を起こしてしまう。 |
竹財輝之助 | 甲本 光博 こうもと・みつひろ | IT企業勤務。妻に関心を持たずに過ごす不倫夫。 |
高橋光臣 | 加賀美 弘毅 かがみ・ひろき | 外資系コンサル勤務。 仕事も生活もきちんとしているが、妻への愛情・執着が強い束縛夫。 |
塚本 高史 | 榊 哲也 さかき・てつや | 電機メーカー勤務。 自分のおかげで妻が暮らせていると考えるモラハラ夫。 |
久保田悠来 | 千田 真一 せんだ・しんいち | 麻矢と行きつけのバーで出会う男 |
清水尚弥 | 鴨下 亮介 かもした・りょうすけ | 璃子と、ある関わりを持つ若手医師 |
遊井亮子 | 立花 瑤子 たちばな・ようこ | 麻矢の会社の上司 |
松浦りょう | 鳥居 香奈 とりい・かな | 麻矢の会社の後輩 |
柳憂怜 | 志村 功 しむら・いさお | 光博失踪事件の担当刑事 |
吉岡睦雄 | 園部 康明 そのべ・やすあき | 麻矢の兄 |
新山千春 | 映美 えみ | 友里香の憧れのママ友 |
登場人物の状態変化まとめ(最終回直前)
人物 | 初期 | 現在(11話) |
---|---|---|
麻矢 | キャリアに不満・光博と冷戦 | 光博と再構築?千田に脅される |
光博 | 失踪・不倫中 | 香奈と関係継続中/麻矢とキャンプへ |
香奈 | 麻矢の後輩 | 光博の不倫相手/キャリア妨害者 |
璃子 | 束縛され離婚迷い中 年下の亮介と不倫中 | 亮介の子どもを身ごもるが子どもの存在を否定する亮介とは別れ、一人で生きていく決意をする |
弘毅 | 妻に執着・不妊の秘密 | 離婚を受け入れ涙/璃子を解放 |
友理香 | モラハラ被害・夫殺意 | 離婚成立/親権獲得/再出発の覚悟 |
哲也 | 記憶喪失→回復 | 離婚受け入れ・親権手放す(未練描写あり) |
千田 | 謎の男・麻矢を癒す相手 | 15年前の事件のことで麻矢を脅迫。実は15年前の真犯人/妻に殺される |
キャラ別にみる“関係の変化”まとめ

ここでは、甲本麻矢×光博、加賀美璃子×弘毅、榊友理香×哲也、麻矢・璃子・友理香、の関係性をご紹介!
それぞれの夫婦関係や3人の友情を覗いてみましょう!
麻矢と光博|“死ね”と言いあう夫婦の再出発?
すれ違い続けた麻矢と光博が、11話で“再出発”のような展開を迎えました。もともと2人は、感情を交わすことも少なく、まるで仮面夫婦のような関係。
「死ね」とお互いのことを心の中で思う心の内には、実はお互いが求めていた理解や怒りが潜んでいたのかもしれません。
たとえば11話では、光博が麻矢をキャンプに誘い、麻矢もバーで友人たちに「やり直す」と語る場面が描かれました。
同じベッドに入っても背を向け合ったまま眠るという微妙な距離感も、今の2人の関係を象徴しているようです。
お互いを信じきれない2人が、それでも一緒に山へ向かうという選択をしたラスト。
壊れた関係からの回復なのか、それとも新たな悲劇の幕開けなのか——視聴者の想像をかき立てる余韻の残る結末でした。
ドラマと原作では、人物の描き方に違いが見られます。
👉 原作との違いや最終回の予想はこちらの記事で解説しています
璃子と弘毅|別れを涙で見送った夫婦
大恋愛から始まった璃子と弘毅の夫婦関係は、11話でひとつの終わりを迎えました。
もともとはスピード結婚をした2人。しかし、弘毅が自分の不妊を理由に強い執着や束縛を見せるようになり、関係性は次第にゆがんでいきます。
そんな中、璃子が不倫し、相手の子を妊娠。それでも弘毅は璃子を責めず、むしろ彼女の幸せを願うような姿勢を見せるようになります。
- 璃子の不倫をとがめない
- 子どもの誕生を素直に喜ぶ
- 璃子と相手の関係を受け入れたうえで、涙ながらに離婚届にサイン
璃子もまた、弘毅の複雑な思いに気づきながらも、かつての束縛を思い出して葛藤している様子が見えました。
愛していたからこそ別れを選んだ——そんな静かな覚悟が、2人の間に流れていたように感じます。
友理香と夫・ママ友との決別
仕事で悩んでいた時、「もう働かなくていいよ。家にいてくれたらいい」と優しく声をかけてくれた夫。その言葉に安心して、家庭に入る決断をしたのです。でも、時が経つにつれ、夫の言動は少しずつ変わっていきました。「お前見てると無能な部下を思い出す」と言うようになり、モラハラがエスカレート。侮辱的な態度に耐えられず夫を突き飛ばしたところから今回のドラマもスタートしました。
一時的に記憶を失ったモラハラ夫を再教育しようと立場を逆転させていた彼女ですが、それも夫の記憶が戻ったことから失敗。再度、夫を殺す計画を立てますが、結果的には夫ともみ合う形になり友理香がケガ。夫は現行犯逮捕され、望んでいた条件で離婚が成立する展開に。
- モラハラ夫に怪我を負わされ、現行犯で逮捕
- 告訴しない代わりに、親権を含めた“希望通り”の離婚条件を得る
- 夫への未練も残るが、新しい道を選ぶ覚悟がにじむ
印象的だったのは、理想のママ友に離婚を報告した場面。
「憧れのママでいてくれて、ありがとうございました」という一言に、友理香の本音がにじみ出ていました。
自分も、理想の家庭をSNSで演じることをやめた彼女がこれからどんな人生を歩むのか。視聴者の心に余韻を残すシーンとなりました。
香奈と光博|不倫の動機と決別の言葉
香奈が惹かれたのは、どこか頼りなく、傷ついた様子を見せる光博の姿でした。
いわゆる“弱った王子様”タイプに、彼女は本能的に手を差し伸べたくなってしまうのかもしれません。
そんな光博のそばにいるのが、職場でも人気者の麻矢だったことも、香奈の心をざわつかせました。
「なんでもできて、みんなに好かれてる」
――そんな麻矢へのコンプレックスが、裏での転職妨害というかたちで表れてしまいます。
でも、関係が深まるにつれ、香奈は気づいてしまいます。
この夫婦は、ただの「冷めきった仮面夫婦」ではなかったのだと。
「死ね死ね言い合って、変な夫婦」
光博と麻矢の連絡先を削除しながら、香奈はそうつぶやきました。
その言葉には、あきれと羨望、そしてどこか切なさのようなものがにじんでいた気がします。
香奈の視点は、視聴者にとっても“夫婦の姿を映す鏡”のような役割を果たしていました。
歪みながらも深くつながっていた光博と麻矢の関係性を、静かに浮かび上がらせるきっかけとなったのです。
千田の告白と最期|支配者の末路
15年前の“あの事件”――
突き落とされた男に、とどめを刺したのは、なんと千田本人でした。
そのときの映像を、彼は長年ひそかに保管していたのです。
表向きにはそれを脅迫の材料として使っていましたが、実はそれこそが“自分の罪”の証拠でもありました。
なぜ、そんな危険なものを手放さなかったのか。
それは、彼の「支配欲」そのものだったのかもしれません。
そして衝撃のラスト――
あれだけ他人を見下し、圧をかけ続けてきた千田が、最期に命を奪われた相手は、なんと「妻」でした。
無意識のうちに積み重ねていた“支配”の代償。
それが、最も身近な存在から返ってきたという皮肉。
この展開は、ドラマの核心テーマでもある
「支配してきた人間が、最期に支配される」
というメッセージを、これ以上なく強く示していたように感じます。
まとめ|“死ねばいいのに”の結末は?
軽く口にしてきた“死ね”という言葉。その結末が、最終回でどう描かれるのか。
- 本当に“死”に向かうのか
- それとも“再生”の象徴となるのか
それぞれの夫婦、家族、関係が迎えるラストを、どうか見届けてください。